Q1. ゼオライトとは?

A1.

ゼオライト(zeolite)は、1756年に初めてCronstedtによる発見され、規則的なチャンネル(管状細孔)とキャビティ(空洞)を有する剛直な陰イオン性の骨格からなるアルカリまたはアルカリ土類金属を含む含水アルミノケイ酸塩です。我が国でも国内各地で天然の鉱物資源である天然ゼオライトを産出しています。また、数多くのゼオライト及びその類似物質が人工的に合成されており、こうした合成ゼオライトの一部は工業的にも広く用いられています。
ゼオライトは一般に

(M,M1/2)m(AlmSinO2(m+n))・xH2O, (n≧m)
M: Li+, Na+, K+, etc 、 M: Ca2+, Mg2+, Ba2+, etc

の組成で表され、陽イオンが、アルミノケイ酸塩の骨格の負電荷を補償します。
構造の基本的な単位はSiO4あるいはAlO4の四面体構造(あわせてTO4四面体)であり、これらが3次元方向に無限に連なり、結晶を形成します。この結晶は多孔質で、細孔の直径が通常0.2~1.0 nm(1nm=1×10-9m)程度であるため、その細孔径よりも大きな分子は進入することはできないという分子ふるい作用(molecular sieve)を有しています。ゼオライトはその骨格構造に由来する細孔による分子ふるい効果に加え、固体酸性、イオン交換能、触媒能、吸着能などの特性をもっており、これらの物性が学問的な研究の対象となるのと同時に、その機能を活かして工業触媒、吸着剤、ビルダー(洗剤助剤)、乾燥剤、イオン交換剤、さらには排水処理、肥料、および、飼料添加物など実に幅広く利用されています。また、近年では自動車や発電所・工場から排出されるガスの除去剤としても利用が広がっています。


(図 天然ゼオライトの例(クリノプチロ ライト))


(MFI型ゼオライト)

2023年6月26日、ご指摘により間違った記述を訂正しました。「ゼオライトは粘土鉱物の一種」とする記述がありましたが、間違っており、該当部分を削除しました。ご迷惑をおかけし、申し訳ありません。またご指摘に感謝いたします。